写真・図版
約15メートルの距離まで接近して撮影した宇宙ゴミ。右下は地球=2024年11月、アストロスケール提供

 宇宙ゴミ(スペースデブリ)の除去技術を開発するアストロスケール(東京都)は26日、実証実験の成果を発表した。宇宙空間を高速で飛ぶ宇宙ゴミに人工衛星で近づき、調査することに成功。2027年度には除去をめざすという。

 運用を終えた衛星や打ち上げ後に切り離されたロケットの機体などの宇宙ゴミは増え続けている。欧州宇宙機関(ESA)の推計では、10センチを超えるものだけで4万500個あり、1~10センチが110万個、1ミリ~1センチが1億3千万個とされる(24年6月時点)。

 21年にはゴミが国際宇宙ステーション(ISS)のロボットアームに衝突して穴が開くなど実害も出ている。

 宇宙ゴミ同士が衝突すると破片となってゴミの数が増えてしまうため、混雑した軌道の大型のゴミを取り除くことが重要だ。ただ、宇宙ゴミはライフル弾の7~8倍の速度で動き、正確な位置も分からないため、除去は簡単ではない。

 宇宙航空研究開発機構(JA…

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